O157やO111による食中毒が凄い!ベロ毒素による腸管出血性大腸菌の驚異

腸管出血性大腸菌O111事件

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2011年4月、富山県で発生した腸管出血性大腸菌O111による集団食中毒事件を

覚えているだろうか?

株式会社フーズ・フォーラスが運営していた「焼肉酒屋えびす」で和牛ユッケを原因

とする集団食中毒が発生したのである。

100人に迫る人々が集団食中毒を発生し、死者5人を出す最悪の事態になった。

当社は、一皿100円という安さが人気を呼び、連日大勢の家族ずれや若者たちの

グループでにぎわっていた。

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原因となった生肉を使ったユッケは、店の人気メニューであったため、多くの来店客

が注文をしていた事から、100人近い患者を出すに至ってしまった。

通常安全性上の観点からトリミングといって、表面の肉をそぐのが習わしであったが、

安さを保つために当店ではそれを故意にしていなかったのだ。

当時からユッケを食べた複数の客から「腐ったような味がする」と苦情が多く寄せられ

ていたようだ。

実は、大変恐ろしい事ではあるが、これだけ多くの焼肉店などで出されている生肉の

ユッケであるが、生食用という肉は日本では流通しておらず、客の強い要望から各店側

の責任で加熱を必要とする生肉をトリミングや殺菌したうえで、それぞれ出していた

らしい。

私は、食が細いというのか焼肉を食べようと朝食や昼食まで控えて楽しみのに焼肉店

へ友人や家族で行くことはあるが、レバ刺しやユッケはなんとなく敬遠して食べず、

当の焼肉も勢い食べ始めてみるのだが、他の人に比べると早くに飽きてしまうのだ。

そんな事もあって私には食中毒の怖さを知ることはなかったのだが、一度だけ生ガキ

でえらい目にあった経験がある。

その時の辛さと言ったら、もう二度と生ガキは食べない!とまで思うほどに強烈で

苦い経験だった。

特徴

横道にそれたが、殺人ユッケ(当時そのように呼ばれていた)の話にもどそう。

o157

腸管出血性大腸菌O111やO157は、他の食中毒菌と比べてどのような特徴があるのか?

1.毒性が非常に強い・・・O157はベロ毒素という毒を体内で作り出し、血便を伴う

激しい下痢を起こす事がある。

2.感染しやすい・・・普通の食中毒では、100万個程度と多くの細菌が体内に入らない

限り、発症しないのだが、O157やO111はその1万分の1、つまり100個ほどで症状

が現れる。

3.すぐ発症しない・・・これが症状をより悪化させてしまうのだが、菌が体内に入って

から3日から10日程度、平均すると5日くらい経過しないと発症しない。

この様に発症までに時間を要する事と感染しやすい事から多くの患者に感染して大きな

問題に発展する危険性がある訳だ。

普通食あたりはよくある事として、家庭常備薬に頼って安易に素人判断することが多い

のだが、安静にして様子を見るとして時間の経過とともに、家族や友人グループに

広まってしまいがちである。

また、食中毒の発生時期にも関係する事も考えられる。

梅雨時などは、発生しやすいためにテレビや新聞などでも盛んに注意喚起の記事や

番組を通して、視聴者は注意をしやすいのだが、今回の生肉からの集団食中毒事件

は、店側の安易なもうけ主義が引き起こした殺人事件ともいえるものとなった。

感染経路

O111やO157の感染は、今回の事件のように基本は口から食べることで感染する事が多い。

いわゆる「経口感染」であり、菌が直接食べ物や手等を介して直接口の中に入り感染する。

経口感染には、2種類の感染がある。

1.直接感染・・・文字通り菌そのものを食べ物と一緒に食べる事で感染する。

2.二次感染・・・患者の排便に含まれていた菌が、トイレのスイッチやドアノブ、取手等

に付着し、それを触る事で手に付いた菌を口に入れてしまい感染する。

とにかく注意する事は、トイレをしたら必ず石鹸等で手の隅々まで丁寧に洗浄するしか

方法はないようだ。

最近では、いろんな場所にアルコール消毒剤が置かれるようになったので、是非利用

したいものである。

安心できる事と言えば、口から感染する以外には空気感染はないことで、患者のそばに

にいたからと言って感染はしない事があげられる。

症状

さて、食中毒の症状と言えば、先ほども私の体験でもお話ししたが、下痢が一番きつい

事だ。

他の症状とすれば、腹痛や嘔吐、そして血便があげられる。

程度は、人さまざまで極端には全く症状がないものから最悪の場合には、富山の事件の

様に死に至る人も出る事が一番の心配だ。

大多数は、1週間程度で回復するようだが、6%前後の患者は「溶血性尿毒症症候群」

という貧血や血小板が減少したり、腎不全を起こす事がある。

子供や高齢者など体力が落ちている人に起こりやすいようだ。

とにかく私たち人や動物は、食べる事で成長し生き続ける事が出来る訳だから、毎日

食事を取る事が生きていくには必要になる。

しかし、食事をすることで菌の感染から命を落としたのでは元も子もない。

事件があるたびに気を引き締め直すのだが、平素から最低線の注意だけは心がけたい

ものであるという事しかないのかもしれない。

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