感動を呼ぶ名作アニメと言えば、「アルプスの少女ハイジ」を思い出す方も多いのでは
ないだろうか?
今回は、そんな名作アニメにまつわるヤバイ話をしてみよう。
最近とみに「アルプスの少女ハイジ」を目にすることが多くなったと思っていたら、CM
に起用されていたんだな。
引用:http://www.trygroup.co.jp/index.html
それも一時期、「家庭教師のトライ」や「日産NOTE」に起用されていたが、そのキャラ
クターは原作とはかけ離れた雰囲気で自由な表現で人気を博していたようだ。
引用:http://www.amazon.co.jp
アルムおんじがラップにのってトライのCMをするなど、中にはやり過ぎ感満載のセリフも
あって、何やら物議を醸しだしているとかいないとか?
しかし、わずか数十秒の間に視聴者の目と耳を釘付けにするためには、多少のやり過ぎも
必要なのかもしれない。
原作の逸話とアニメ版との違い
本題に入る前に、少し物語について話をしよう。
原作は、スイスの作家ヨハンナ・シュピリ(または、スピリ)が1880年に同名で出版した小説
だが、2010年にドイツの文学研究者ペーター・ビュトナーが同じくドイツの作家、ヘルマン・
アーダム・フォン・カンプが1830年に発表していた「アルプスの少女アデレード」に酷似して
いると指摘した事から、当時スイスの新聞では盗作と報じて大きな問題となった経緯がある。
引用(抜粋):http://d.hatena.ne.jp/type-r/20140125
しかし、テレビアニメ化したこの「アルプスの少女ハイジ」は、その報道よりもはるか昔、
ヨハンナ・シュピリ(スピリ)の小説をもとに、今や世界的に有名になったジブリの宮崎駿監
督が場面や画面の設定を担当し、高畑勲監督が演出を手掛けた。
そしてこの作品の制作スタッフがスイスで1年間にわたって現地調査(ロケ・ハン)を行った
後、1974年に発表した作品なのだ。
なお主人公のハイジは原作より「かわいい」という価値観を加えて表現しているらしい。
また、ペーターの扱いも大きな変更点の一つだといい、原作では意志薄弱でありクララのせい
から構ってもらえないこと恨んで嫉妬し、クララの車イスを崖から落としてしまうという場面
があった。
一方アニメ版では、クララ自身が歩行訓練がうまく出来ないことににいらだって、思わず壊し
てしまうという設定に変更されているのだ。
全体的には、おおよそ原作に忠実なのだが原作では「信仰心の大切さ」がテーマとなっている
のに対して、アニメ版では宗教色はほとんど出していないとのことだ。
あらすじ
さてあらすじだが、小さい頃に両親を亡くしたハイジが、母方のおばさんデーテに育てられ
るのだが、ハイジが5歳の頃におばさんの仕事の都合で父方のおじいさんであるアルムおんじ
に預けられることになった。
アルムおんじの名前の由来は、アルム地方の山小屋に住んでいたことからそう呼ばれるように
なったのだが、ヤギ飼いのペーター少年やペーターのおばさん、子ヤギのユキちゃんやおじい
さんの飼っている犬のヨーゼフ、ヤギのシロとクマなど大自然の中で厳しさや優しさなどを体
験しながらハイジは元気に育っていく。
また、アルムおんじの正式な名前は、なんていうのかと調べてはみたが、一時シュビリ(スピ
リ)以外の人シャルル・トリッテンの書いた「それからのハイジ」(他の作者の続編的な扱い
だが、公式な作品ではない)等に名前が載っていたようだ。
しかし実際の原作でシュピリ(スピリ)自身が名前を持ち出したことは一度もなく、あくまで
も映画等で必要に迫られて付けられたとの話もあるのだが、最後までアルムおんじとかアルム
おじいさんとしか表現していない。
ちなみに、「アルム」は地方の名前の他に「牧草地」の意もあるよう。
そして、「おんじ」はおじさんとかおじいさんのことで、ペーターが「アルムおんじ」と呼ん
で皆がそう呼ぶようになったらしい。(定かではない)
原作では、「アルムおじいさん」であり、「アルムおんじ」はアニメでそう呼ばれた模様。
ゼーゼマン家のモデルといわれているゲーテの生家
あらすじから脱線してしまったが、話を元に戻そう。
ところが、ハイジが8歳の春に突然デーテおばさんがアルムを訪れ、おばさんの指示で騙され
ているとも知らないハイジは、フランクフルトの貿易商・ゼーゼマン家に行ってしまうのだが
アルムおんじにはどうする事も出来なかった。
そこには、足の不自由な少女・クララやその家族がいるのだが、厳しいしつけや勉強が待って
いた。
しかし、ハイジはアルムの大自然や優しいおじいさんを想うあまり、ホームシックにかかり、
夢遊病者のようになってしまうが、それを診察したクララの主治医の強い指示により、夢にま
でみたアルムの山に戻る事を許される。
そして、元気に過ごすハイジのもとにクララからアルムで静養をしたいとの手紙が届き、静養
を目的として一緒に暮らすことになり、ハイジやアルムおんじに促されて歩行訓練の練習も始
めるようになる。
こうして、物語は進んでいくのであった。
ハイジのおじいさんには暗い過去があった!?
さて、ここからがお待ちかねのアルムおんじの隠された暗い過去の話が始まる。
ハイジの登場キャラクターのなかでも最も重要で忘れてはならないのが、ハイジのおじいさん
のアルムおんじだ。
先ほども紹介したが最近は、家庭教師のトライのCMでラップなんかも披露しておもしろキャ
ラで売っているが実は彼にはオゾマシイ事実が過去にあったのだ。
アニメのなかでは、主人公ハイジの祖父で、山小屋に一人で暮らしている何となく気難しく
近寄りがたいイメージなのだが、本来は凄く優しくて村で暮らす人々をあたたかく見守る様な
良い人物という設定なのだ。
大金持ちからスッテンテンに
ところが、ところがなのだ。
というのは、かなり暗い過去があったというのである。
若かりし頃はとても気性が荒く周りの人に当たり散らして酒浸りの生活を送っていたらしい。
そんな性格があだになったのだろうか、元々は大農場のせがれとして生まれた金持ちのボンボ
ンだったのに、いかがわしい仲間と付き合い始め、かけ事に熱中するあまり家から土地まで全
財産を巻き上げられてしまった。
そして殺人を犯してしまうという過去
これが基となっておじいさんの両親はあえなく亡くなってしまう。
土地を追われたアルムおんじは、泣く泣く故郷を離れナポリで兵隊(外国の傭兵)となったの
だが、やはり荒くれた性格は治らず、些細なケンカが原因となり人を殺してしまったのだ。
このストーリーは、意外に思えるのだが素になった原作の中にも書いてある。
ハイジのデーテおばさんが語ったセリフの中にこんな表現があった。
「(訳)アルムおじいさんは軍隊に入ってナポリに行っているということが伝わってきたの…それが突然ドムレシュク(村)に舞い戻ってきたの…あの人はナポリで人を殴り殺したらしいのよ。もちろん戦争でじゃなくてよ」
引用:http://oride.net/trivia/trivia823-829.htm
しかし、これはあくまでもデーテおばさんが聞きつけた噂の話であって実際には、アルムおん
じが”殺した”とは原作の中にも書かれてはいないため真実かどうかは定かではない。
やがて結婚もするのだが
そして、そのまま軍隊までも脱走してしまう。
その後、人知れず身を隠して暮らし始め15年ほどの年月が過ぎ、ようやく結婚もしたのだが、
その後すぐに奥さんを病気で亡くし、息子までも事故で先立たれてしまう。
相変わらずの不運つづきだったようだ。
ただ、息子とはハイジのお父さん、トビアスの事なので、アルムおんじの奥さんの死からは
20~30年経ってからの話のはずなのだが。
また、息子の妻、つまりハイジの母親、アーデルハイドもその事故での死がショックで体を
壊してしまい、やがて亡くなってしまう事になる。
そしてアルムへ
そして、あまりの不幸続きに嫌気がさしたおじいさんは、ついに街を捨ててアルプスの山の中
での生活を選ぶのだ。
今では、優しいアルムおんじなのだが、そんなおじいさんには考えられない程の凄まじい人生
があったというお話だった。
しかし、人殺しの罪は消えないと思うのだが・・・・罪はやはり償うべきだろう。
ハイジが大喜びする前にクララは立った事がある!?
さて今度は、クララに関する事実を披露しよう。
参照:chiebukuro.yahoo.jp
1974年に放映された「アルプスの少女ハイジ」は、若かりし頃の宮崎駿氏と高畑勲氏が手掛け
た傑作アニメだ。
アルプスの大自然のなかで清らかな心の持ち主、少女ハイジが数々の苦難を乗り越えながら活
躍する姿が感動を呼び、今では世界的人気のアニメとなった。
なかでも、とりわけ印象的なのは、いつも車いすで暮らしている少女クララが、初めて本人の
足で歩きだした第51話のストーリーが感動を呼んだ。
そこでハイジが「クララが立った!」と大喜びをする場面は、格別の感動シーンであり、名場
面として語り継がれているのだが、ここで立ち上がったのが初めてではなかったというなんと
も感動も何もかもがすっ飛んでしまいそうな悲惨な事実があったというのだ。
/(^o^)\ナンテコッタイ・・・て感じだ。
この第51話の4つほどまえの第48話にてすでにその事実が放映されていたというからさらに
ビックリ仰天ものなのだ。(そんなに近かったのかい!って感じなのだ。)
この第48話「小さな希望」では、山の中で突然牛に出くわしたクララが恐怖に怯えるあまり
思わず反射的に立ち上がってしまった様子が、描かれているのだそう。
勿論、製作者もその事には承知していて、この場面のあとに「クララは歩けるが自分では気づ
いていない」ことを想像させるような描写をちゃんと用意しており、第51話の名場面へと続く
前振りとしていたようなのだ。
けれども、ハイジが大喜びした第51話の名場面があまりにも有名になってしまったことから、
世の中の常識として「クララはたった一度しか立ち上がったことがない」ことが通説になって
しまったようなのだ。
それにしても、前振り場面が近すぎじゃねって思ったのは、私だけだろうか?
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